○Natureに批判された日本の再生医療

こんにちはV12です!!

医学生の皆さんも学期末の試験を終えてようやく春休みに入ったという人も多いのではないでしょうか?

今回はほとんどの人が知っている、iPS細胞にまつわる話になります!

 

事の発端

 

今年の1/31に発行されたNatureに

“自身の間葉性幹細胞を培養し、それを静脈注射で自分の身体に戻す脊髄損傷の治療法”

を日本が有償で実施することを認めたことに対して懸念が示されたということです。

批判の内容としては

「まだ実証されていない、危険性の含む治療法に対して患者さんに金額的な負担を求めるのは道徳的に正当なものとは考えにくい 。」

ということでした。

確かに、個人的にも幹細胞を静脈注射してそれがどうやって脊髄にたどり着くんだろうかという点に関しては疑問ですね。

 

日本再生医療学会(JSRM)の反応

これに対して日本再生医療学会は以下のページで反論しています。

https://www.jsrm.jp/news/news-3361/

自分なりに要約すると、、

・うんうん、Natureの言ってることにも大方賛成だよ〜。でも患者さんに届けるまでのスピードはマジで大事なんだ。

・RCTは全ての再生医療薬品には必要ないと思うんだ。希少疾患の被験者を募っていたらとんでもなく時間がかかってしまうんだよ。

・あとこっちは特別なデータ蓄積システムを用いて市販後にも有用性を確認できる措置をとっているからRCTレベルでの臨床試験ができるんだよ〜。

という感じです。

 

そもそもの背景

Natureは昨年も再生医療に関係した心筋シートの有効性に関して疑問を呈しています・

https://www.nature.com/articles/d41586-018-05284-w

このように、もともと日本の再生医療の効果に関しては海外からは懐疑的な視線を浴びせられているようです。

ちなみにこの心筋シートに関していえば国内からもそれなりに疑問視されている様です。

 

ではなぜ、有効性に関して疑問を呈する風潮が生まれているんでしょうか。

自分は元を辿ればiPS細胞の技術自体ではなく、政府が改定した日本の再生医療製品の承認制度に疑念が向けられているのかと考えています。

再生医療製品の条件・期限付承認って??

じゃあ政府の改定した承認制度って何?となるわけですが、、

これについてはPMDAの出した以下のリンクに全詳細が載っています。

https://www.pmda.go.jp/files/000199506.pdf

(上記リンクの内、この制度をわかりやすく表している図)

 

簡単に言ってしまうと今までは

「めっちゃ治験に時間をかけて有効性について吟味して、問題点を解消し初めて市販していいよと承認を与えていた。

のですが改定により再生医療に関係する製品については

「治験を行って、いくつか問題点が出たとしてもそれをしっかり解決するという条件の元、そのまま市販してしまい市販後にも有効性とさらなる安全性を確認して最終的な承認を得る。

ということになったんですね。

そしてこの改定に至った理由としては

人の細胞から製品を作成するために個人差によって品質が不均一となるため有効性を確認するためのデータ収集に多大な時間を要するから

とあります。

なんかこじつけ臭い気もするんですが、、とにかく再生医療は早く実臨床に届けたいという政府の考えが表れているわけですね。

これに対して海外の医療界は評価を見誤ったり、倫理的な地雷を踏むなよ!!と釘を刺しているわけですね。

(どうやら再生医療製品の条件及び期限付き承認の第1号となったのが先ほどの心筋シートだそうです。。。)

 

まぁどっちも言い分がある訳ですが、、、

自分は日本がスピードを重視し過ぎるあまりに、この再生医療製品の評価を誤ることなく

将来的に実臨床での新治療として完成してくれることを願っていますね。

 

それでは以上になります!!

 

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